カモミール〜感情の鎮静剤

カモミールというと、カモミールティーを思い浮かべる人も多いでしょう。カモミールには、種類がいくつかあり、精油としては、カモミール・ローマンとカモミール・ジャーマンがあります。ローマンカモミール、ジャーマンカモミールとも言います。ハーブティーに使われるのは、通常、カモミール・ジャーマンです。他には、染色に使うダイヤーズカモマイルという種類もあります。
精油のカモミール・ジャーマンは、アズレンという消炎作用のある成分が多く含まれ、そのアズレンの色・濃い藍色(インクのような)色をしていて、香りも薬っぽい香りがします。一方の、カモミール・ローマンの精油は、薄い黄色で甘く力強い香りで、好き嫌いはありますが、ローマンのほうが良い香り。
今回は、カモミール・ローマンについてお話します。
カモミール・ローマンは中枢神経の鎮静作用があるといわれている成分が多く含まれています。鎮静作用の高い精油としては、ラベンダーやクラリセージなどがありますが、カモミール・ローマンは、不安感が強い時、感情的に乱れているときなどに、選択することが多くなります。安心感、ホッとできる空間をつくってくれる精油です。
なんとなく、やさしい香りを想像するかもしれませんが、同じ分量では、他の精油たちが負けてしまうぐらい、精油1滴が放つ香りは、かなり強いものです。ブレンドの際には、他の精油より少ない量を使用すると、バランスのとれた香りになります。
やさしさと力強さを兼ね備えた香りは、母の強さを思い起こさせます。カモミールは占星術的には月の精油。月は母親や子宮の象徴でもあり、赤ちゃんの時に影響を受ける天体です。赤ちゃんの時は、まだ、自分と外界の区別がなく、母親と一体化している時期でもあります。そして、その時期に自分の無意識の反応パターンがつくられると考えます。
成長して大人になってからは、感情的な反応として反映されます。24歳〜34歳は太陽期で、自分自身・自我を育てる時期ですが、その時期に自我をつくることができなかった場合、ずっと、月に支配されて生きることになりかねません。しっかりと自分自身を確立させ、感情的な反応を客観視できれば、コントロールができて、感情におぼれることが無くなるというわけです。
自分の中にある「月」の力を自覚して、激しく波立った感情を穏やかにするのに、月の精油であるカモミール・ローマンが役立ってくれます。
★精油プロフィール★
カモミール・ローマン
学名:Anthemis nobilis、Chamaemeleum nobile
科名:キク科
抽出部位:花
抽出方法:水蒸気蒸留法
天体:月
*お・ま・け*  学名を見てみると…カモミールには、支配星が月説と太陽説がある。学名から推測すると???
カモミール・ジャーマンの学名は、Matricaria chamomilla、Chamomilla recutita。ジャーマンの学名の「Matricaria」は、 ラテン語の「matrix(子宮)」が語源らしい。そして、ジャーマンは1年草、ローマンは多年草。そこからみると、 ジャーマンは月と考えられる。花の形は、まあ、どっちも太陽っぽいといえばそうかも。カモミールの香りはいずれも1滴でもかなりの強さがあります。主張するという意味では太陽的なところがあります。鎮静作用が強いという意味ではやはり月的な性質といえるでしょう。また、考え方によっては、ジャーマンが月、ローマンが太陽ととらえることも、できるかもしれません。
薬草と星の関係を検討する上で、一対一ではなく、ひとつの薬草に対して複数の惑星が関連するのは自然なことなので、太陽と月、療法の側面を持っていると言っても良いのでしょう。
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カモミール(ローマン)を使ったレシピ
〜 Beginning of the Way 〜
カモミール・ローマン1
サンダルウッド 3
フランキンセンス 2
自分を縛ってきたパターンからの解放と魂の純化の
道のはじまり。
自我の萌芽を守りつつ、自己探求の道を進む時の
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